パリオリンピックボクシング女子66キロ級2回戦において、イマネ・ケリフ選手がアンジェラ・カリニ選手に勝利しました。
イマネ・ケリフ選手は、XY染色体(男性染色体)を持っており、試合に出場できたこと自体が物議をかもしています。
イマネ・ケリフ選手は、トランスジェンダーということなのでしょうか?
今回は、イマネ・ケリフ選手の性別について、調査しました!
イマネ・ケリフの性別は女性でトランスジェンダーではない?
イマネ・ケリフ選手は、性分化疾患をもった女性のようです。
女性として生まれ育ちながら、男性の染色体(XY)を持ち、テストステロン値が高いという極めて珍しい体質。
染色体異常のため、出生時は女性で、実際に女性として生きてきました。
しかし、筋力やパワーはあるので、今回の試合のように、相手と明らかな差が出てしまいます。
性自認が実際の性別と異なるトランスジェンダーとは、根本的に違うようですね。
オリンピックの試合で批判殺到
8月1日、ボクシング女子66キロ級2回戦が行われ、イマネ・ケリフ選手がアンジェラ・カリニ選手に勝利しました。
開始46秒で、カリニ選手が棄権を選択。
ケリフ選手は世界選手権で性別適格性検査の結果、不合格となり、出場権を剥奪されています。
オリンピック出場は認められるも、出場を巡る議論はヒートアップ。
カリニ選手は棄権を選択するも、納得いかない様子で怒りの声も上げていました。
圧倒的な体格とパワーの差で、男子選手が女子選手を殴るのと何も変わらないように見えました。
命の危険を感じ、カリニ選手は危険せざるを得なかったのだと思います。
ケリフ選手は2021年東京オリンピックでもライト級で出場し、準々決勝まで進出しています。
イマネ・ケリフがXY染色体を持つ理由は?
イマネ・ケリフ選手は女性として誕生しています。
女性として生まれているので、性同一性障害でも無く、性転換手術も受けていません。
イマネ・ケリフ選手は女性でありながらも、男性の『XY染色体』をもっているという、非常にまれな体質です。
女性なのに男性染色体をもつ性分化疾患は、染色体異常が原因と言われています。
性分化の過程で、染色体や内性器など、普通とは異なる型をとる疾患群です。
性分化疾患の原因は、はっきりと解明されていないようですね。
何らかの理由で男性性器を形成するホルモンが身体に反応せず、女性器を持った女の子に成長。
しかし、子宮や卵巣など、一般的な女性がもつ臓器は形成されません。
ボクシングの世界選手権では、イマネ・ケリフしはホルモン検査である「生化学検査」を受け、不合格となっています。
性別適格性検査で、XY染色体(男性染色体)を持っていると証明されると、生物学的に男性とみなされます。
国際ボクシング協会(IBA)が性別適格性検査を導入し、検査したのが初の例だったので、急に失格になったようです。
では、なぜオリンピックには出場することができたのでしょうか。
イマネ・ケリフはなぜオリンピックに出場できた?
ボクシングの世界選手権では、資格要件を満たさなず、失格となったイマネ・ケリフ選手。
オリンピックは、ボクシング協会が関わっておらず、ルールが厳格ではありません。
「寛容性」を主張する国際オリンピック協会が、イマネ・ケリフ選手とリン・ユーチン選手の両名を、認めたということのようです。
「2024年パリ五輪ボクシング大会に出場するすべての選手は出場資格および参加規定、適用可能なすべての『医療規定』を順守している」
yahooニュース
、国際オリンピック委員会(IOC)によると、両選手は、医療当局が署名した証明書も提出。
しかし過去には、トランスジェンダーの選手が出場し、命の危険を訴えたボクサーもいます。
他の競技でもトランスジェンダーの選手はいますし、今後ますます議論が行われそうですね。
イマネ・ケリフの経歴
名前 :イマネ・ケリフ(Imane Khelif)
生年月日:1995年5月2日(25歳 ※2024年8月時点)
出身地 :アルジェリア
身長 :178cm
イマネ・ケリフ選手は、アルジェリア北西部のティアレト州の田舎で生まれ育ちました。
もともとはサッカーをしていましたが、ボクシングに転向。
幼少期は隣の村までトレーニングに通い、バス代を稼ぐために金属くずを売っていたとか。
アルジェリアの国内では人気は高い選手のようですね。
アルゼンチンの女性の平均身長は161㎝ですし、体型的にも身体は男性といえるでしょう。
2018年に初めてAIBA女子世界ボクシング選手権に出場し、2021年に東京オリンピックにも出場。
2023年3月にニューデリーで開催された世界選手権66kg級では、金メダルを目前に失格となりました。
まとめ
今回は、イマネ・ケリフ選手の性別について、紹介しました。
イマネ・ケリフ選手は女性として生まれ育ったものの、染色体異常で男性の染色体をもち、生物学的には男性に分類されるようです。
トランスジェンダーとは異なるため、女子の試合に出場できること自体が、物議をかもしています。
今後の情報にも注目ですね!最後までお読みいただき、ありがとうございました。